そうだ。詰まらないエレベーターを作ろう。ただそれだけの話です。
ということで、色々考えていきます。
仮説も含まれていますので、話半分に読んでください。
初めに、
「マイクラのアイテムエレベーターはなぜ詰まるのか?」
簡単に表現するとこういうことです
ホッパーにアイテムを入れても、
信号が入力されているドロッパーには物が入らないのです
終わり。じゃなくて、
現在主流のハーフブロックで上げるタイプのアイテムエレベーターが詰まるのは、RS信号とドロッパーが同期していないからです。
RS信号は自分のクロックを保持したまま信号限界の高さまで上がっていきますが、ドロッパーの動作と関係なく信号が送られるため、ドロッパーの動作をブロックしてしまうことがあります。
模式図
緑がクロック周期、赤がドロッパーの動作周期として考えると、
緑の周期>赤の周期
の場合は問題が起きません。ドロッパーが動作して次の信号を待つことになります。問題点としては詰まらない替わりに速度が遅くなります。
これの代表的な例はトーチタワー型エレベーターです。一方で、
緑の周期<赤の周期
の場合は問題が起きます。上の模式図で○で囲った部分ですが、1ドロッパー周期に対して2回クロックが送られることがあります。
2クロック目が送られるとドロッパーがロックされてしまい、その間に1段下のドロッパーから上がろうとするアイテムを止めてしまいます。
つまり、詰まるというわけです。
それでも信号を送り続けることで詰まり部分のアイテムも上方向に移動していきます。これであればクロックの時間を延長する(10アイテムに対して20クロック送るような)対策でアイテムを全て上げることができるはずです。
しかし、詰まりは発生して延長の有無にかかわらず詰まることがあります。
ここからは仮説ですが、
アイテムは周期の公倍数に当たるドロッパーに溜まり続けます。(上図の2個目の〇)
そのため、ある特定の段数のドロッパーにアイテムが溜まるという現象が発生すると考えると辻褄が合います。
模式図2
そこで考えたのが必ず信号をドロッパー経由で送る、つまり「同期させる」ことです。
簡単に言えば「ドロッパーを通して信号を上げる」ことで同期させます。
従来型
手前にあるのが従来型の高速ドロッパーエレベーターです。
ドロッパーの片側にだけハーフブロックの階段があり、上図では左端の2マスを信号が駆け上がっていきます。
ドロッパーが動作しているかは信号と何の関係もありません。
改良型
左右が反転しているので少しわかりづらいですが、上がった信号がドロッパーに送られ、それをドロッパーの中からリピーターで引っ張り出してから上に上げています。
必ずドロッパーの中を信号が通っていく形です。
ちょっと考えると信号が長くなる分遅くなりそうな気がしますが、そこは実験で確認してみましょう。
前回同様、下段ドロッパーのアイテムが無くなるとクロックが潰れて止まる仕組みです。
64アイテムを上げていますが、ほぼ同時に停止しています。
おそらくどちらもドロッパーの動作限界に達しているためで、従来型はクロックの方が速すぎて活かしきれていないのでしょう。
活かしきれないだけでなく、それが詰まりの原因になっています。
一方、改良型の方は詰まらずに全アイテムが上まで上がりました。
改良型の利点はもう一つあり、途中でリピーターを使って信号を取り出しているので、信号減衰の影響を受けないことです。
つまり、途中で信号増幅回路を別に用意する必要がないということです。
エレベーターあるあるで、
・信号が途中で切れて止まる
・途中の段にリピーターを入れて増幅するも回路が複雑になる(イライラ度50)
・再度テストすると途中で詰まってる(イライラ度80)
・クロックを追加して詰まりを解消したのに今度は別の場所で詰まる(MAX)
こういったことから解放されるのは素晴らしいことですよ。ホントに。
それを考えれば建設の手間なんて大したことではありません。…よね?
実際に、見た目は面倒ですが同じパターンで最初から最後まで作れますので、意外に作る手間に大した差はありません。
いらいらされている方がいたらお試しください。作り方は以下の通り。
ドロッパーに信号を送る。入り口側はリピーター不要
出口側にリピーター
ハーフブロックで持ち上げる
次の段まで上げる
ドロッパーを1段加えて信号を入れる
反対側からリピーターで取り出す
ハーフブロックで持ち上げる
また折り返してドロッパーをかさ上げして入力
これを延々と必要な高さまで繰り返すだけです。意外に簡単です。コストも大したことはありません。
直角に曲げても取り出せます
幅が倍になりますが、90度曲げて作ることもできるので壁の中に埋めてしまえば見た目はそれほど変わりません。
お試しください。